2012年4月10日火曜日

・ピラティスとフェルデンクライス…異なるメソッドの間で悩みました (感想1)





水出好美さんのインタビュー
(群馬県制覇をもくろむ危険なインストラクター・女性)
ブログ:『草津温泉ハーモニー体操実況中継』


【エピソード】
水出さんは草津温泉やその隣の嬬恋村を中心に活躍する指導者です。
草津という土地柄,日本で有数のスポーツ選手がクラスに通う一方,
その横で70代・80代の方が一緒にクラスを受けている,
というおもしろい教室です。
最近では,草津温泉のマスコットキャラクター,
ゆもみちゃんも通い始めたとか。

水出さんは,ご自身もスキーを履いて娘さんを
小学校に送り迎えするという根っからのスポーツウーマン。
指導者生活をエアロビクスとしてスタートさせ,
その後,ピラティスからハーモニー体操へ。

水出さんとは元々,スタジオ203という
ピラティススタジオでのワークショップで知り合いました。
インストラクター向けのワークショップを開いてくださり,
水出さんはそこに参加していたのです。
ちなみに,その頃僕(コンラッド)は,フェルデンクライス
メソッドという名前でレッスンをしていました。
今もやってますけど。
(文中にフェルデンクライスという名がよく出てくるのはそのためです)

水出さんは,
アプローチが全く異なる2つのメソッドの間で,
大変悩んだと言います。
さて,水出さんはどのように決着をつけたのでしょう。


【コンラッドのつぶやき】
自立したインストラクターとそれを支える仕組みとはどんなだろう?
水出さんのインタビューを編集していてそんなことを考えました。
インストラクター集団は,会社に属しているわけではないから,
非常に弱い存在です。しかし自由に軽やかに動き回ることができる。
事務方としては,どんな風にサポートしていけばいいのでしょうか。
会社に属している皆さん,フリーで活躍されているインストラクターの皆さん,
組織と自分の関わり方をどんな風に考えていますか?どのようなサポートがほしいですか?
…なんて書いてみましたが,水出インタビューは極めてライトで明るいノリです。
はい,スタート↓


Y:インタビューしていいですか?

M:いいですよ,どうぞ。何のですか?

Y:トレーニングコースのですよ。

M:知ってますよ(笑) トレーニングコース行ってないのでね私は(*1)

Y:そうですよ,インタビューなのに,そこが困ったところですよ。

M:他のことならいくらでも話しますけどね。あはは。

Y:宣伝されても困りますからね。草津のワークショップを。

M:宣伝させてくださいよ(*2)

Y:では,ハーモニー体操をなぜ始めたのかについて教えてください。

M:はじめはピラティスからになります。地元でピラティスを教えていたんです。教え始めて2年半,生徒さんの数も増えてきてクラスも順調に増えていたんですが,生徒さんが増えれば増える程,痛みを抱えた人も増えてくる。自分のクラスに,そういう方がいらした,ということです。特に地域性もあるのかもしれないけど,高齢の方が私の周りには多かった。「膝が痛い,腰が痛い」をなんとかしたい。それをなんとかしないと,って。

私のように”鍛える”という観点でピラティスを捉えていると,そこになかなかもっていけなかった。限界みたいなのを感じていたし,誰でももっと楽に簡単にできるものはないかなぁと探していた時に,フェルデンクライス(*3)にたまたま出会ったんですよね。やってみたら,自分が凄く面白かったし自分の体がどんどん楽になっていったので,なんとかこれを自分のレッスンの中に導入できないものかと思ったのが一番始めです。

Y:それでもその後も,しばらくはピラティスとして教えていたんですよね。

M:そうです,レッスンの中に混ぜているという感じです。まずピラティスの動きに入る前に,自分が今まで経験として持っていたストレッチ等を組み合わせて行って,自分なりのピラティスのレッスンを展開していたんですが,その始めのストレッチの動きをフェルデンクライスの動きに置き換えて使っていました,最初はね。

Y:やめてラクになりました?
M:なりました。でも今考えてみると,ピラティスの問題じゃなかったと思うんですよね。母としてこうあらねばならない,とか,妻としてこうあらねばならない,というそういう問題の中にピラティスがあった,ということかもしれませんね。その頃は本当に苦しくて苦しくて…,自由でいいんだ,と認めた時のこと,今でも覚えていますもん。

Y:その後,そのまま続けてたらどうなっていたんでしょうね。ハーモニー体操のコースに来なかったとしたら,どうなっていたんでしょう?(*4)

M:多分自分がパンクしてたと思います。というのも,これは自分が勝手に思ってただけかもしれないけど,「ピラティスのインストラクターはかっこよくなきゃいけない」とか,「綺麗でいなきゃいけない」,「痩せてないといけない」というのが苦しかったということにと気づいてしまった。フェルデンクライスに出会うまでは,自分がそこに苦しんでいたというのに気付いていなかった。

夜,家で自分のトレーニングをするのは楽しかったけど,ただ漠然と50歳になってもこれをできるのかなぁと思っていた。毎日毎日,こんなにトレーニングしないといけないのかなって,インストラクターでいる限り死ぬまでやらなくちゃいけないのだろうと漠然と思ってた。それがそこまで自分のストレスになってるなんて思ってなかったんです。

フェルデンクライスをやり始めて,自分の体と向き合うというか,自分の体を細かく見ていくという作業を繰り返していく内に,もっと私は楽(ラク)したいんだって気づいてしまった。実際,フェルデンクライスをやり始める前は体の痛いところもたくさんあったので,多分自分が嫌になっちゃってたかもしれない。

自分が「レッスンをしないといけない」,「見本を見せないといけない」という限りは,自分もトレーニングを重ねないといけないわけだから,自分自身が凄く苦しいし自分自身が凄く嫌になってしまってたんじゃないかなぁと思います。もしかしたらごまかしながらでも続けていれば,生徒さんの数も増えてたかもしれないけど,それはわからないですよね。

けど,自分が嫌になっちゃってただろうなというのが一番大きいです。だって,楽な方がいい。。って最近思うので。あはは。


(あははじゃないよ,と突っ込みを入れながら…)続く。

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【注釈】
(*1)知ってますよ。トレーニングコース行ってないので私:水出さんは地元のクラスも忙しくて,なかなかトレーニングコースを通して参加できずにいる。

(*2)宣伝されても困りますからね。草津のワークショップを。宣伝させてくださいよ。:2012年4月23日~25日に草津温泉で開かれるワークショップ。講師にはあのカリスマを呼んでいるという。ホームページも独特→ 『2012春・草津温泉ワークショップにようこそ』

(*3)フェルデンクライス:言わずと知れた,ボディワークの流れを変えたメソッド。柔道やミルトンエリクソンや様々なものの影響を受けていると言われる。ハーモニー体操が思想的に技術的に最も影響を受けているメソッドの1つがこのフェルデンクライスメソッド。ハーモニー体操のトレーニングコース,技術部門最高統括責任者には若狭利男氏を招いている。若狭氏は,日本フェルデンクライス協会理事であり,日本フェルデンクライス界の技術的な柱の1人。

(*4)ハーモニー体操のコースに来なかったとしたら,どうなっていたんでしょう?:フェルデンクライスにはじめに知り合った水出さんだが,その後,コンラッドがハーモニー体操プロジェクトを立ち上げ,賛同した仲間が独自に活動し始めた。そのうちの1人が水出さん。しかし水出さん自身は,ハーモニー体操のトレーニングコースにはなかなか参加できないでいる。それが人生がパーフェクトに進んでいる水出さんの唯一の悩み。

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